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批判のピントがずれているなぁ・・・。

ネットサーフしているうちに、「ん?ちょっとピントがずれているな」と感じたブログがあったので、それに対する反論です。(反論・・・ではないかも。)
論題は、イラク人質事件で人質となった高遠さんへの批判の件です。かつて言われた「自己責任」に関するものですね。

まず、私が今議論をしている相手が高遠さんを批判する理由は、以下のような点にあると私は理解しています。

1.高遠さんは危険地域であるイラクに行き、退去勧告に従わなかったために武装勢力に拘束されて人質となり、日本政府に救出のために税金を使わせるという迷惑をかけた。

こんなことで批判を浴びたりはしません。(笑)
紛争地域で活躍しているNGOスタッフや民間ボランティアは、何もイラクに限らず、しかも日本だけでなく世界中の人々が参加していることであり、それらの人たちが人質になったときは、その国籍の政府が救出するのが、むしろ「当たり前」だと思っている国民が多いのであって、さらに言えば、政府の義務は、そうした国民の保護だと思っている国民が多いわけですから、こんなことで「税金を使わせるという迷惑をかけた」とは誰も思わないでしょう。

2.にも関わらず、9条世界会議で「9条で命が守られた」という発言をしたということは、日本政府や日本国民に迷惑をかけたことを反省していないということだ。

別に「9条で命が守られた」というのは、事実だとは思いませんし、逆に9条が起こした問題もあると考える人もいますが、何もこのような発言をすること自身が、高遠さんの批判の理由にはならないでしょう。そんなことを言っていたら、どれだけの人が批判を受けねばならないか、ということになります。

もっとも、仮に高遠さんが、日本政府や現地イラク人等の「高遠さんたちを救出するために尽力した人々への感謝」をスルーして「いや、9条だ、9条が私を救った」という言動だけであるならば、「ちょっと待てよ」という気持ちにはなるでしょう。しかし、これは、憲法への姿勢が改憲か護憲かで言われることではないと思います。「自分のために尽力してくれた人への感謝がないのか?!」という人間としての気持ちの表れにすぎず、「迷惑をかけたことへの反省がない!」という批判ではないと思いますね。

自分を救出するために尽力してくれた人たちへの感謝の気持ちさえあれば、あとは「憲法に対する意見の相違」程度のものでしかありませんから、純粋に「護憲への批判」にすぎず、何も高遠さんだから、というのではないと思います。

3.まだイラクへの人道支援を続けているということも、日本政府や日本国民に迷惑をかけないように危険な行動を回避するという冷静な判断ができていないことの表れである。

う~~ん、これは高遠さんが「今回は、ちゃんと準備してきた」というのであれば、批判を避けることはできると思いますよ。それでも批判したい人は批判するでしょうが、紛争地域での援助活動は至るところで行われていますから、それのみでは批判を受けるのなかぁ、という思いはあります。

ただ、準備を怠ったとか、あるいは、「救出されてすぐに『また行きたい』」と述べるのは、さすがに配慮に欠けるという批判を受けるでしょう。これは、高遠さんを救出するために尽力した人たちの努力を無にするに等しい、自己中心的な発言ですから、これはさすがにいただけない。
こういうのでなければ、特に問題はないと思います。

彼女達を拘束した武装勢力は人質解放を引き替えにイラクから自衛隊を撤退させることを日本政府に要求しており、日本政府が政策として行なったことに原因があって起こった事態に日本政府が責任を取るのは当然のことです。

残念ですが、それは批判としては正当ではありません。それは、「もし、日本が自衛隊をイラクへ派遣しなければ、高遠さんは誘拐されなかったか?」ということを証明しなければならないからです。
今回は、日本はイラクに自衛隊を派遣しました。そして、ゲリラが自衛隊撤退を要求してきた、これは事実です。それのみをピックアップすれば、そのコメントは間違いではない。

しかし、仮に日本が自衛隊を派遣せずとも、例えば「日本政府に対して、アメリカ政府支持を撤回させる要求」のための誘拐もありうるでしょうし、「ゲリラの資金源の確保のために、身代金目的誘拐を行う」という可能性も十分にあります。あるいは、「フセイン釈放要求」「西側諸国の反米政策への転換」といったものを要求することもあるでしょう。はたまた、「単に、ジハードの演出のために、非イスラム国民の誘拐をする」という可能性だってあるのです。
つまり、高遠さんは、日本政府の政策以前に、「日本人でなくても、誘拐される」可能性はいくらでもあったのです。これをすっ飛ばしてイラクへの自衛隊派遣が誘拐を惹起したという批判を行うのは適切ではないのです。

また、国民が国に税金を納めているから国が成り立つのですから、国は国民の命が危険な時にその税金を使って国民を守る義務があります。上記の通り、高遠さん達が人質にされたのは日本政府が自衛隊をイラクに派遣したということに原因があったのですから、日本政府がその解決のために税金を使うことは当たり前です。それについて日本国民納得がいかないのなら、選挙で与党に投票しないことで不支持を示せばいいのですから、人質になった個人を非難する必要性はないと思います。


『上記の通り、高遠さん達が人質にされたのは日本政府が自衛隊をイラクに派遣したということに原因があったのですから、』という文章を削除すれば、概ねその通りだと思います。


9条世界会議での高遠さんの発言は、「イラクで人質とされた時、自分達は丸腰で、イラクで困っている人達を支援するために来たということを説明し、それが理解されたために殺されなかった。非武装という9条の精神を実行することによって命が守られた」という主旨です。ただ9条があったから命が守られたと単純に言っていた訳ではありません。(新聞記事には発言の全ての内容が書かれていた訳ではありません)

非武装は敵意を示さないという意味において、確かに有効です。丸腰が相手の信頼を得ることも、もちろん否定することはできません。
しかし、誘拐犯は、誘拐が成功する可能性が低い人や、誘拐を実行するにあたって自分への被害の可能性が高い人を誘拐するはずがありません。当然「丸腰、力が弱い」といった条件の人を誘拐します。
従って、どちらに転んでも100%正当だということがない以上、高遠さんの発言は、当然、反論を受けるものだという認識は必要です。これは、高遠さんに限らず、賛否双方ともに、という意味ですから、どちらが正しいとか間違っているかとか、そういう次元の話ではありません。
もっとも、批判の中身がピント外れなのはどうしようもないですけど。

高遠さんは自分が危険を冒してしまったことについては反省し、イラク支援を再開した当初は直接イラクには入らず、紛争状態にないヨルダンなどの周辺国からカンパをイラク人ボランティアに送金するという活動をしています。その後、彼女自身が直接イラク入りすることがあったのかどうかまでは未確認です。現在の活動については彼女のブログで確認することができます。私はまだ最近のものしか目を通していませんが、危険なことをなさっているとは見受けられませんでした。

そうであるならば、断りを入れて「誤解を招かないように」すべきでしたね。これは、単純ミスと言うべきものですから、「次から注意した方がいいよ」という程度のアドバイスを、むしろ高遠さんを応援する方ならば、彼女にしてあげるべきでしょう。本人はそのつもりはなくても、事件のインパクトが絶大だっただけに、誤解を招きやすいのはいたし方ないところです。
と言いつつも、高遠さんへ「絶対にイラクに行くな」とは私は思いません。再び誘拐されれば、日本政府はその責任で高遠さんを救出する義務があるのは、これも異論の余地がない。ただ、前述しましたが、今度イラクへ行くときは、それ相応の準備をしてね、ということです。


以上のことから、相手の方が高遠さんを批判したことは事実を正しく知らずに行なった誤った行為だと私は考えます。

批判側も擁護側も、両極端というか、なんかピントがずれているな、と思います。
ピントがずれてしまっては、残念ながら、どちらも大多数の人からは賛同を得られませんよ。
「どっちを支持する?」と問いかけても「どっちも支持しない」という返答が最も多いような気がします。
もし、受けた言動が3項目の内容であるならば、それは「批判」ではありません。従って、するべきことは「反論」ではなく「事実誤認の指摘」です。

つまり、「批判のピントがずれている」ということのみを指摘し、「自分たち(高遠さん)が、本来受けるべき批判」を提示した上で「こういう批判ならば、確かに検証の余地はあるが、あなたのは反論になってない」をする方がいいかと思いますね。
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こんばんは(^-^)/、

高遠さん達でなくても、別の日本人を捕まえて同じことをされただろうという予測もできるわけなので、あの「また、丸腰でイラクに行きたい」という、ひとりよがりなコメントが一番まずいよね・・・・・っていうか、こういう一触即発な状況下でうまく解決しなかった場合、小さな紛争から大きな紛争に繋がる可能性はゼロとはいいきれないと思っていますから、そもそも「危ないから行くな」と言われているからには、行くべきでないと個人的には思います。

趣味で険しい山を登るのに入念な準備をしないで登山したり、天候が悪いのに海に出た結果、海上自衛隊を総動員させるような人たちの行動は、個人的には否定的にみています。

ところで、9条世界会議のビデオをhttp://www.ohmynews.co.jp/photo/20080509/24763 で
見てみましたが、非武装・丸腰で危険地域に行くことは、平和解決の1つの手段として有効であることは否定できませんが、「9条を趣旨とする手段」を目的化してしまっていますね。「今の9条のままで平和が保てるんだ」という、現実を直視しない考え方・お祭り騒ぎの踊りには、思想の危うさ・考え方の稚拙ささえ感じます。

トラックバックが届かなかったので自力で探してたどり着きました。
あなたのお考えはあなたのお考えとして受け止めました。
けれど、私が相手側の考え方として挙げた3点を相手側が特に否定していないことはお伝えしておきます。

批判のピントのずれなんて、かわいいもんです。

思考方法自体がずれている某学生君なんかよりは、まだ話しが通じる余地があるだけましですわ。(彼のずれずれの自爆反論読んでると、頭痛くなってきます)

次の更新、楽しみに待ってます。
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地球温暖化の流れに逆行して、財布の中身は常に氷河期到来している、「生活は庶民以下でも、志は貴族」(←鈴木邦男氏・談)と、言える日は来ないだろうなぁ・・・。

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